《めてみみ》春節商戦、異変あり

2018/03/07 04:00 更新


画像はイメージです

 春節(中華圏の旧正月)商戦に異変が起きている。中国全国商業信息中心がまとめた春節期間(2月15~21日)の、全国百社重点小売企業の売上高は前年同期比1・0%減で2年ぶりの減収となった。14年から16年まで3年連続で減少、17年に2・8%増と増加に転じたが、18年は再び減少した。

 調査対象100社のうち46社が増収、54社が減収だった。増収企業のうち11社が10%以上の増収を確保した。大手でも選別が進んでいる。

 興味深いのが都市別の動向だ。北京、上海といった1級都市が・6・2%減、3級都市が2・7%減だったのに対して2級都市は0・3%増だった。要因をリポートは2、3級都市でブランドショップが増え、春節期間中に1級都市へ旅行してもブランド品を買わなくなったためとしている。2級都市が微増なのは、商業施設の充実によるため。

 商品別では服装類が1・7%減だったのをはじめ、日用品5・5%減、宝飾品6・8%減、家電15・2%減、食品1・6%減と軒並み前年の実績を割り込んだ。ここ数年成長の続く化粧品は4・5%増。特に1級都市では化粧品が12・4%と平均を大きく上回った。2、3級都市の人が1級都市で高額な化粧品を購入したためだという。全国で大型商業施設の開発が続く。所得の増加も加わり、購買動向の変化に目が離せない。



この記事に関連する記事