22年秋冬のメンズカジュアルヒット商品は、伝統柄セーターやモヘヤ調カーディガンなどニットの売れ行きが目立った。本格的な冬の寒さが訪れたのが12月だったため防寒アウターの動きが鈍く、終盤まで売れ筋がはっきりとしなかったが、ノスタルジックなスタジャンやGジャンは古着ブームの継続もあり、根強い人気だった。ボトムは汎用性の高い太めシルエットが人気で、足元は80年代のスニーカーや久々に「クラークス」のワラビーが復権を果たした。
柄バリエーション豊作
リアル店舗への客足は確実に戻っている。好きなブランドやスタイルにはお金を使いたい若年層や外出機会が増え、お出かけ用のカジュアル服を新調したい大人客の購買からヒットが生まれることが多かった。特に人気だったのはニットトップだ。
フェアアイルやノルディック、アランなど伝統柄のクルーネックを提案する店が多かった。前シーズンは「L.L.ビーン」の「ノルウェージャンクルーネック」が若年層に人気だったが、今季は柄のバリエーションが増え、秋口には1枚で着て、寒くなれば上にコートを羽織れば十分暖かいという手軽さから大人客にも売れた。
2位のモヘヤ調カーディガンは前シーズンも絶大な人気を誇った「ニードルス」のモヘヤカーディガンの人気が継続したことを受け、様々なブランドが企画した。セレクトショップのオリジナルは価格が手頃だったこともあり、マス層にも売れた。