繊維専門・メーカー系商社繊維部門の23年3月期連結業績は、増収増益基調で、苦戦した前期から大きく改善した。中国でのロックダウン(都市封鎖)や為替の大幅な変動、原燃料価格の上昇など事業環境は厳しかったが、アパレル市況が回復し、商品が動き出したことが大きい。スポーツ、アウトドアは堅調で円安を背景に生地輸出も良かった。
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前期から大幅に改善
新会社設立時に一部事業を撤退した東洋紡せんいを除き、増収だった。市況回復に加え、円安効果もある。帝人フロンティアが中核の帝人繊維・製品事業は営業利益が100億円。衣料繊維は欧米・中国向けの生地や衣料品が好調。国内では行動制限の緩和で衣料品販売が回復傾向にある。産業資材分野では、自動車関連部材や人工皮革、水処理フィルター向けポリエステル短繊維が堅調だった。
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