ニットの可能性を探る 丸安毛糸、70周年記念で1日限りの特別展

2025/11/17 10:59 更新NEW!


設立70周年記念として、取引先向けに1日限りの特別展を開いた

 丸安毛糸は設立70周年を記念し、国内外で活躍するデザイナーやアーティスト6人と協業してアート作品を制作した。11月13日には、紡績やニットメーカー、染色加工などの取引先企業から約90人を招待して、記念パーティーと協業作品の特別展を京都で開いた。

 特別展を開いた経緯は、岡崎博之社長がイタリアのニットメーカーの周年記念パーティーに参加した時、取引先ブランドの展示があり感銘を受け、自社の周年でも取り入れたいと思ったため。岡崎社長は「4代目が入社し、次世代のスタッフも育ってきている。これからの丸安毛糸を伝えたかった」と話す。

 テーマは「もてなす」。ハゼモミジの色を草木染で再現した結城紬を使ったドレスや、黒のポリエステル糸で陶芸品のように編んだ作品など、協業相手の感性を生かして糸やニットの可能性を伝えた。

周氏と洪氏は共作で、胡蝶蘭(こちょうらん)から着想を得てデザインした結城紬のドレスと帽子、サンダルを制作した

 協業デザイナー・アーティストは、「シュタイン」の浅川喜一朗氏や「ヨーク」の寺田典夫氏、「ニットポッテリー」のサトウエミコ氏、プロダクトデザイナーの中村暖氏、台湾から「ジャスティンXX」の周裕穎氏、野流着装奥伝講師・民族衣裳文化普及協会指導師範の洪宇辰氏。シュタインとヨークは、26年1月のパリ・ファッションウィークで発表予定のアイテムやトワルを特別に展示した。

「ヨーク」は、素材や色が少しずつ異なる100色の糸を100本撚りにして編んだセーターを展示した

「シュタイン」は取引があるニットアイテムを中心に、コレクションのルックが出来る過程のトワルを見せた


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