テキスタイル製造卸の丸増は、宇仁繊維の傘下に入ってから初めての単独展を開く。浮上している18年春夏向けプリントで、宇仁繊維と連携した素材から一貫のオリジナル提案を行う。2000柄超のプリント意匠と差別化された多様な生地、染色技法、加工を駆使する。ストックから多彩な柄をベースにした別注対応まで、アパレルメーカーの要望に幅広く対応する。
同社は、15年1月に宇仁繊維の傘下となった。この間、宇仁繊維のメーカー機能を持った素材開発力やストック機能、営業力と丸増のデザイン、意匠開発力の融合を目指してきた。人材も交流しながら、新生丸増としての体制作りを進めてきた。宇仁繊維との合同展などを軸に大手、中堅のミッシー、ミセスアパレルだけでなく、セレクトショップやSPA(製造小売業)、通販企業などとの取り組みを積極的に行っている。
こうした作業に成果が出てきていることから、単独展(9月6~8日、丸増東京店)を開く。得意とするプリントへの期待感が広がっていることを背景に、プリント提案に力を入れる。宇仁繊維との連携でプリント下地の差別化と、安定供給を目指す。薄地に加え、麻調などナチュラル感をもった合繊やレーヨン、綿100%や綿複合などを幅広く揃える。ベーシックな柄からパネル柄、レースやオパール、塩縮、リップルなどの加工を併用したもの、カラー変化で新鮮さを強調し、オート、ハンド、ロールスクリーン、インクジェットといった捺染技法を使い分けて表現した2000柄超のプリントを提案する。
ストックだけでなく、別注でのオリジナル意匠への対応を強め、小ロットから大量まで迅速に供給する。