【パリ=松井孝予通信員】LVMHメティエダールは、LVMHメティエダール・ジャパンを設立する。同社はLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンが優れた伝統的サボワールフェール(匠の技)の継承と発展を目的に15年に立ち上げた。手工業や職人の活動に投資し、世界でもユニークなクラフトマンシップの集合体を形成している。
日本でのディレクターには、日仏の文化に精通した盛岡笑奈氏が12月1日付で就任する。盛岡氏はLVMHウォッチ・ジュエリージャパンの「タグ・ホイヤー」でマーケティング&コミュニケーションを担当後、同グループ本社グループストラテジーでのキャリアを持つ。
LVMHメティエダールプレジデントとLVMHグループチーフ・ストラテジー・オフィサーを兼任するジャン・バティスト・ボワザン氏は、「日本という国とその匠が何世代も受け継いできたサボワールフェールに魅せられている。LVMHメティエダール・ジャパンはこうしたサボワールフェールを守り、その真価が正しく評価されるよう努めると同時に、欧州を拠点とするグランドメゾンの橋渡しとなるよう全力を尽くす」との抱負を述べた。ノルベール・ルレLVMHジャパン社長は、「何年も前から日本のアート・工芸界との協業を実践してきたが、LVMHメティエダール・ジャパンの設立で、イノベーションと知識の共有を目的とするアクションを数多く実行できるようになるだろう」と話した。