「ロンシャン」 上海に体験型の旗艦店をオープン

2025/10/29 18:00 更新NEW!


ジャン・キャスグランCEOが手掛けたリビングルーム。レザーグッズコレクションを扱う

 「ロンシャン」は、「家族の家」をコンセプトにした体験型の旗艦店「ラ・メゾン・ドゥ・ファミーユ」を上海市徐匯区の武康路に開設した。中国で初の旗艦店。10月28日にグランドオープンし、30日から事前予約制で運営する。

 武康路は「東洋のパリ」と呼ばれる旧フランス租界にある石畳の通り。本国パリのマレ地区に近い景観で、「人々の暮らしや日常を感じられる」ことから、この地に出店を決めた。家族経営で3代にわたってブランドを継承してきたキャスグラン家のおもてなしの精神を受け継ぎ、ロンシャン流「暮らしの美学」を体験してもらいたいという。

 店舗に変えた邸宅は、ロンシャンの創業と同じ1948年の建築。地上2階、総面積150平方メートルの空間で、本物の家のようなリビングルーム、キッチン兼ダイニングルーム、ドレッシングルームなどを表現。

店は創業と同じ48年に建築された邸宅

 バッグをはじめ、スモールレザーグッズ、ウェアは暮らしの中に溶け込むよう、壁面棚や収納棚に配置。自然と目に飛び込んでくる心地良い見せ方となっている。キッチンでは、実際に軽食やドリンクも提供する。常設のカフェ併設店は世界初。

 CEO(最高経営責任者)のジャン・キャスグラン氏、クリエイティブディレクターのソフィ・ドゥラフォンテーヌ氏、イベントディレクターのジュリエット・ポパード氏など、キャスグラン家の在職者が一人ずつ部屋や庭をプロデュースした。今後、同様のコンセプトの出店は未定だが、「ただ商品を売るだけでなく、何か特別な体験を提供することに注力していきたい」とドゥラフォンテーヌ氏は話す。

ソフィ・ドゥラフォンテーヌクリエイティブディレクターと「ル・プリアージュ」が揃うライブラリー
ジュリエット・ポパードイベントディレクターが手掛けたドレッシングルーム。温かな自然光が差し込むサンルーム付き

 一般向けに先立って28日、世界各国のメディアや中国のセレブリティーを招いたグランドオープンイベントを行った。現地のスナップ隊も押し寄せて大変な盛り上がりとなった。



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