リーバイ・ストラウスジャパンは26日、東京・原宿のキャットストリートにアジア最大級の旗艦店「リーバイス・原宿・フラッグシップストア」を開いた。
地上3層で総売り場面積は527平方メートル。ただ単に物を販売するだけではなく、「ユニークな発見、体験ができる店」(チップ・バーグリーバイ・ストラウス社長兼CEO=最高経営責任者)だ。同店でしか購入できない特別な商品を置くだけでなく、パーソナライゼーションサービスを充実した。世界5店目となるアジア初のサービスも導入した。
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バーグCEOは旗艦店出店の理由として、日本のジーンズの市場規模が世界の中でもトップクラスであること、「リーバイス」が成長していること、カルチャーの中心に身を置くことでさらなる成長が見込めることの3点を挙げる。
旗艦店の出店に伴い、本社を南青山から旗艦店と同じビルに移した。4階のショールームは8月5日にオープンする。「全ての従業員が毎日店を見て、どんな商品があるのかを認識しながら通勤できるのは、大きな意味合いがある」とみる。
旗艦店で注目なのは、現在リーバイスが提供しているパーソナライゼーションサービスの、全てを集めた3階(売り場309平方メートル)だ。ロンドン、パリ、ニューヨーク、サンフランシスコに続く世界5店目のビスポークジーンズサービス「ロット・ナンバーワン」や、店にある商品をベースにカスタマイズを施す「テーラーショップ」、Tシャツをカスタマイズする「プリントショップ」を導入した。
ロット・ナンバーワンは客一人ひとりに対して一から型紙を作り、生地選びや裁断、縫製、仕上げなどの全工程を全て手作業で行う。価格は10万円から。納期は注文状況で変動するが、1カ月以上としている。
3階ではこうしたサービスのほか、過去の品番を復刻したライン「リーバイス・ビンテージ・クロージング」や公認のユーズドデニム商品ライン「リーバイス・オーソライズド・ビンテージ」なども揃えている。
1階(107平方メートル)では新商品を中心とした協業商品を中心に扱い、2階(111平方メートル)はメンズ・レディスを中心とした定番商品を揃える。
実店舗はなくならない/バーグ社長兼CEO
ECが流行しているが、私個人の見解としては、実店舗での買い物はなくならないと思う。ジーンズを購入する際、やはり消費者は生地に触れ、試着したい。そしてこの店には、ECにない魅力を用意している。自分自身にぴったりフィットする世界に一つだけのジーンズ(ロット・ナンバーワン)はまさにその一つだ。
店には従業員がいて、最適な商品を提案してくれたり、助言を受けたり、様々な発見・体験ができる。これはECで味わえない、すばらしい価値だ。この店の目標売上高は開示できないが、とんでもなく大きな数字を目指している。非常に高い期待をしているし、成功には自信がある。