衣類全体の国産比率が数量ベースで1.5%となるなか、11%を維持するレッグウェア業界。最大の産地の奈良は、国産の46%、年間6600万足の靴下を生産する。その地で、繊維に限らず様々な地域企業をバックアップするのが広陵高田ビジネスサポートセンター(ココビズ)だ。ラグジュアリーブランド業界から転身、地域の中小企業の相談に奔走する小杉一人センター長に産地の将来像を聞いた。
(山田太志編集委員)
山田 奈良産地も長年縮小傾向だが、22年の生産量は前年比3%増と底打ち感が出てきた。
小杉 確かに増設の動きや有力企業への生産集中が散見される。それでも、一番の問題は新規参入企業がほとんど無いこと。新しい人たちが入って来ないと、未来は開けない。
山田 国産靴下の品質や納期の確かさに加え、海外生産のコスト上昇や円安で、価格の競争力も一定出てきた。OEM(相手先ブランドによる生産)偏重を脱する動きも加速している。
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