「工場と対話しながら帽子業界を存続させたい」。そう話すのは、レディスの帽子「メゾンドリリス」(ギミックス)デザイナーの葛西美歌さんだ。ブランドは24年春夏で10周年を迎える。「激動」の時代と振り返る。帽子工場の閉鎖が絶えず、後継者不足や技術継承の問題も深刻だ。次の10年に向け、好きな帽子作りを続けるためにも、国内工場と一緒に業界を盛り上げたいという。
危機だが悲観せず
年々、工場が減り「アイデアがあっても作る材料と人がいなければ帽子をお客さんに届けられない」危機感が強まっている。素材を開発して生産する人がいて、帽子を作る人がいる。一つひとつの仕事を絶やさないことが帽子業界の将来を左右する。「業界全体的に作り手の人数も工場のキャパシティーも以前に戻そうとする動きが消極的」と感じるが、「悲観的ではない。明確な答えは自分の中で出ていないが、一緒に仕事している方たちと新しい発想を生んで挑戦したい」と語る。
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