レディスアパレル商戦は防寒アウターが本格化しないうちにプレセールに入り、最終盤を迎えた。各社とも生産はかなり抑えてきたものの、消化はそれほど進まず、先行きが読みにくい。春物も不透明だ。カジュアル化の流れで、重衣料を抑制し、単品軽衣料への集中や、春物から夏物へのシフトも見られ、ブランドごとの提案力が問われそうだ。
(武田学)
今秋冬は実需購入がさらに強まった。その時に着られるものしか買わないという傾向が強く、特にアウターはちょうどいい着用感が求められる。「今着るには暑い」と思われた商品の動きは一段と鈍くなった。寒くなる先を考えてコートを早めに購入する消費者は減り、薄手アウターの需要が長引いた格好だ。
崩れる年間MD
ダイドーフォワードの「ニューヨーカー」では、最終盤までいけるとみていたライナー付きモッズコートがアウターの主力商品として売れ続けている。予定通りだが、「ウールの動きの弱さは予想以上」。防寒性の高い物はまだ弱い。