武蔵小杉東急スクエア 10ヵ月連続増収 

2016/10/25 06:39 更新


 東急モールズデベロップメントが運営する東急線・JR南武線武蔵小杉駅直結のSC、武蔵小杉東急スクエア(川崎市)が13年4月の開業以来、順調に売り上げを伸ばしている。16年3月期売上高は145億3000万円(前期比1・4%増)で2期連続の増収を達成、今上期も前年同期比4・1%増で、9月までで10カ月連続の増収となった。近隣の居住者増を背景に、地域住民のニーズに即したMDと顧客拡大のための販促をテナントと連携しながら強化し、成果を上げている。

 10月の売り上げも17日までで前年比6・7%増と好調だ。

 上期は1階と2階の食物販ゾーンで、集客の柱である「東急フードショースライス」が〝こだわり〟の店揃えに加え、週ごとに展開する期間限定店を増やすなど来館頻度向上策を強化した成果で4・6%増。食物販全体で8%増となった。加えて、「ユニクロ」とレディス「ミコア・ローリーズファーム」が大きく寄与し、衣料品が8%増と伸び、全館売上高を押し上げた。また、「ハンズビー」「ジョージズ」「ケユカ」「スリーコインズ」「ABCマート」などが好調で、雑貨・インテリアも売り上げを伸ばした。

 14年4月に隣接地に「ららテラス武蔵小杉」、同年11月に駅前に「グランツリー武蔵小杉」が開業し、エリアの商業集積が高まった中で、「お客に選ばれるための施策にテナントとともに取り組んできた」(中川真裕総支配人)。昨年からテナント主催によるワークショップなどのイベントを増やしたほか、夏休み期間中に各テナントで職業体験を親子客向けに実施、ファン拡大につながった。職業体験はファッション、雑貨店を含め昨年は10店で実施、今年は15店に広がり、「参加者、テナントともに好評」という。

 「来店頻度が高いお客の満足度を高める」ため、CS(顧客満足)向上策に取り組んできた成果も大きい。昨年から研修内容を拡充し、店長以外のスタッフのレベルアップも目指して施策を強化した。今期は上期で12回実施、下期は7回行う予定だ。「人手不足の中で、テナント従業員にも選ばれる施設になる」ため、セールや繁忙期での従業員向けサービスや懇親会の実施などES(従業員満足)施策も強化、「売り上げを支えている」という。

 今後もテナントと連携したファン拡大策に取り組み、今期も過去最高売上高の更新を目指す。

「ミコア・ローリーズファーム」などが衣料品売り上げに大きく寄与



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