カラー春夏、フェミニン要素を挑戦的に

2015/11/18 06:32 更新


 「カラー」(阿部潤一)の16年春夏物は、オーガンディやシフォン、レースなどの素材や、花のモチーフ、ドット柄といった女性的な要素を取り入れているのが新鮮だ。と言っても、受ける印象はたおやかでエレガントというより、挑戦的でパワフル。そこがカラーらしい。

 透け感のある素材やその重ねを、独特な量感バランスのフォルムに取り入れていく。メンズスーツ地のスカートにはギャザーたっぷりのチュールをかぶせ、ドット柄のトップは、同じくドット柄のシフォンを重ねることで甘さを消して幾何学柄のように感じさせる。

 オーガンディにダイヤ柄の箔(はく)プリントを乗せたり、繊細なカラーレースの片面を箔でコーティングしたりといった手法で、フューチャーリスティックな輝きも加える。箔レースをあえて裏返して使うことで、輝きをチラリと見せるようにしたデザインが面白い。ギャザースカートやブラウスに使ったカットワークレースは、クラシカルな花のモチーフを連ねたもの。しかし、そこにカラーブロックのモザイク柄をプリントすることで、がらりと表情を変えてしまった。

首周りをシフォンに切り替えたスエットトップ3万4000円、チュールスカート3万9000円
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ドット柄トップ3万8000円、千鳥格子のショーツ3万9000円
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