5本指靴下のニッティド ヨガ・ピラティス用を開発

2018/03/23 04:27 更新


 5本指靴下企画・製造・販売のニッティド(和歌山県海南市、井戸端康宏社長)は、ウェルネスをテーマにしたオリジナルの5本指ソックスブランド「ニッティドプラス」を開発した。主用途はヨガやピラティス。当初はヨガやピラティスのスタジオとECを販路に、18年秋冬から販売を本格化する。グループの欧州販売会社を通じた欧州での販売も19年以降に開始する。

(壁田知佳子)

専門家と組んで

 ニッティドは5本指靴下専門メーカーとして、有力靴下卸、SPA(製造小売業)、スポーツブランド向けなどのOEM(相手先ブランドによる生産)を手がけてきた。その製造技術をヨガやピラティス向けの靴下に生かし、色柄で楽しさを加えたのがニッティドプラスだ。「企業を発展させるには人材育成が必要。そのために、新しいプロジェクトへの挑戦や、夢のある仕事をしなければならない」(井戸端社長)との思いから、オリジナルの新ブランドをスタートした。

 ブランドディレクター兼デザイナーは石井恵美子さん。大手レッグウェアメーカーでデザイナーとして経験を積んだほか、ピラティスのインストラクターの資格を持ち、体や足についても米国で学んだ。ファッションと機能の両面からアプローチできる人材として起用した。

 18年秋冬のコレクションは、インストラクターやその指導者など向けて開発した。体を支える足裏の三つのアーチ(横アーチ、内側縦アーチ、外側縦アーチ)をサポートし、さらに、立体的な指袋、ダブルヒール、指の股の位置の工夫などでフィット感を高めた。アーチサポートは「しっかり快適」と「やさしく快適」の2タイプある。足裏には滑り止め付き。ショート丈、クルー丈、足の甲が空いたタイプなどで、指先あり、指先なし、かかとあり、かかとなし、など様々な形を揃える。素材はオーガニックコットンをメインに使う。ポップな配色物や柄物、「ボタニカルダイ」の優しい色物など、色柄にもバリエーションを出した。中心価格は2000円。レディスメインにメンズも10型揃う。ワークアウト後の着用を想定したウールのレッグウォーマーなどもある。

柄や配色も楽しく

5本指の普及

 ニッティドは81年、5本指靴下の市場開拓を目指して創業した(当時の社名はニットグローブ)。グループ会社には国内販売会社のラサンテがあり、東京・立川に直営店を構える。07年には独ベルリンにも販売会社を設立した。

 創業時は5本指で靴下マーケットシェアの1%をとりたいと目標を掲げたという。かかとのないチューブタイプから開発し、その後のシルクの靴下を重ねばきする〝冷えとり〟ブーム、スポーツ用途での普及、ファッション商品としての認知が広がってきた。現在、5本指のシェアは靴下マーケット全体の8~9%にまで広がったという。

カラフルで楽しい色柄、様々な形の5本指靴下が揃う



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