ベルリンの”マスク”なアイウェア(宮沢香奈)

2014/07/26 17:16 更新


今回より、こちらでブログを書かせて頂くことになりました。フリーランスPR/ライターに宮沢です。以前よりお世話になっている繊研新聞社さんのサイトでやらせて頂けるのは大変光栄です。

今年の6月よりベルリンへ移住してきたばかりですが、ローカルならではの濃い情報をリアルタイムでお届けしたいと思っています。是非、読んで下さい!よろしくお願いします。

 早速ですが、ベルリンファッションウィーク中に開催されたエキシビジョンの模様をお届けします。

パリコレでの評価も高いJULIUSとのコラボレーションでも注目を集めているKUBORAUMによる”MASK COLLECTION”がベルリンのFLAGSHIP SHOPにて発表された。

 

  


 

KUBORAUMとは、2012年からスタートしたアイウェアレーベルで、手掛けているのは2人のイタリア人クリエイター。

デザイナーであるLIVIO GRAZIOTTIN氏と同じくイタリア人のブランド&マーケティングディレクターのSERGIO EUSEBI氏。LIVIO氏は”24/7 Suits”など、ファッションブランドでのキャリアを20年以上持つ。

ブランドスタートから、わずか1年足らずで、ANTONIOLI、L’ECLAIREUR 、LUISAVIAROMA などの有数店舗を始めとする世界120店舗以上で展開されているというのも納得のクオリティーとデザインだ。 

今回の新作コレクションについて、SERGIO氏にいろんな話を聞かせてもらった。

 


“僕らはアイウェアではなく、ファッションやアートの一部である「マスク」として捉えているんだ。今回のコレクションに関しては、シルバーに良く合うように作ったよ。アイウェアではなく、マクスとして作っているから、これをつけた時に「似合ってる」とか「いいね」とかではなくて、つけた瞬間に「変化」を作り出せるようなアイデンティティーを各々が表現出来る様な、そういう感じをイメージしているんだ”

“人々の感情に働きかけて、気持ちを動かすような、そういう強さのあるデザインがイメージかな。素材はユニークかつ、オーガニックな質感にこだわってるよ。そして、KUBORAUMの最も特徴とする24時間レンズは、その名の通り昼の日差しの中でも夜の街やクラブでも使えるように配慮しているんだ”

 


 

サングラスをアイウェアとしてではなく、マスクとして捉えている発想はとてもおもしろいし、”24時間レンズ”という発想には心から共感する。なぜなら、サングラスは昼間付けるものとされているけれど、クラブやパーティーにおいてはマストアイテムの1つとされている。

さらに、ベルリンのクラブは”オシャレをしていく場所”と考えられているため、カジュアル過ぎたり、雰囲気に合わない服装で行くと入場拒否されることがある。そのため、サングラスのセンスも重要ポイントとなる。



 

KUBORAUMの旗艦店も歴史的なクラブ、Tresorが位置するクロイツベルクエリアにあるとあって、すでにアートや音楽の重要都市でもあるベルリンカルチャーが背景にあることが感じられる。

真っ黒に塗りつぶされた店内にはミニマルな什器とブラックゴシックな装飾、そこに並ぶ”マスク”たちが何とも言えない奇妙で美しい芸術性を帯びていた。どっしりとしたフレーム、角張ったカッティングデザイン、妖艶なアイマスクなど、それらは退廃的で重厚的でとてもクールなベルリンの街をそのまま”マスク”に落とし込んだような圧倒的な存在感を持つ。

真っ黒な店内に対して、ショップの奥にあるアトリエ兼ギャラリーは真っ白。いくつかに分かれている小部屋それぞれにはアート作品が展示されている。日本においては、いくら路面店とは言え、こういった贅沢な作りはメゾンブランド以外ではなかなか難しい。街中であっても1つ1つの建物が大きく、広々した敷地を持つベルリンだからこそ可能なアプローチとなっている。

エキシビジョン兼パーティーには、モデル、アーティスト、フォトグラファー、スタイリストなど、ベルリン中のファッショニスタが集まっており、有名DJや多くのファッショニスタ、インフルエンサーに支持されている理由がよく理解出来た。

 





宮沢香奈 セレクトショップのプレス、ブランドのディレクションなどの経験を経て、04年よりインディペンデントなPR事業をスタートさせる。 国内外のブランドプレスとクラブイベントや大型フェス、レーベルなどの音楽PR二本を軸にフリーランスとして奮闘中。 また、フリーライターとして、ファッションや音楽、アートなどカルチャーをメインとした執筆活動を行っている。 カルチャーwebマガジンQeticにて連載コラムを執筆するほか、取材や撮影時のインタビュアー、コーディネーターも担う。 近年では、ベルリンのローカル情報やアムステルダム最大級のダンスミュージックフェスADE2013の現地取材を行うなど、海外へと活動の場を広げている。12年に初めて行ったベルリンに運命的なものを感じ、14 年6月より移住。



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