京都服飾文化研究財団(KCI)が京都国立近代美術館と協業して5年に一度開催するファッション展が9月13日に開幕した。テーマは「LOVEファッション-私を着がえるとき」。「お気に入りの服を着たい」「ありのままでいたい」「我を忘れたい」など服を着る人の情熱や願望、時には葛藤や矛盾を「LOVE」と捉えLOVEを受け止めてきたファッションを、18世紀の欧州の衣装や近現代の著名デザイナーの作品、各種の現代アートなどを通じて表現する。
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KCI所蔵の衣服100点と装飾品20点のほか、40点のアート作品を厳選し、大きく五つのチャプターで会場を組み立てる。欧州貴族の生活を彩った花柄ドレス、緑色に染めたダチョウの羽根や赤いラムファー使いのコートなど、歴史的な衣装が揃う。また、固定観念を覆し新しいフォルムを作ってきた川久保玲の多彩なコレクションの数々、へルムート・ラングをはじめラグジュアリーブランドが打ち出してきた「下着ファッション」の作品群なども目を引く。東京五輪開会式の国家斉唱時に歌手のMISIAが着用したトモ・コイズミの華麗なドレスも目玉作品(京都開催の限定展示)の一つだ。
会期は11月24日まで(休日除く月曜日は休館)。団体鑑賞では学芸員の事前レクチャーも用意する。終了後、熊本市現代美術館、東京オペラシティアートギャラリーで巡回展も開く。