「カシヤマ」とゾゾが協業 オンライン完結のオーダーメイド

2020/07/14 06:28 更新


 オンワードホールディングスの子会社、オンワードパーソナルスタイルは、オーダーメイドブランド「カシヤマ」で、ゾゾが運営するファッション通販サイト「ゾゾタウン」とオーダーメイドビジネスの取り組みを開始する。今回のカシヤマとゾゾとのオーダーメイド×オンライン完結型ビジネスモデルによって、5年後には100億円規模の売り上げを目指す。

(大竹清臣)

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 カシヤマは、長年培ってきたデータから日本人の約95%を包含できる豊富なサイズを展開し、自社による生産プラットフォームを有する。ゾゾはゾゾスーツから得た100万件以上のサイズデータを蓄積し、年間800万人以上(20年3月末時点)のサイト購入者数を有する。両者が組むことで、膨大なボディーデータによって幅広いサイズバリエーションに対応でき、オンライン上で完結し簡単にオーダーメイド服が注文できる仕組みを実現した。

 今回の取り組み第1弾として、8月下旬からメンズ・ウィメンズのオーダーメイドセットアップアイテムの販売を始める予定。ゾゾが展開するサービス「マルチサイズ」を用いたオーダー方法は、「身長」と「体重」を選択するだけで、100万件以上の体形データの活用により簡単に自分に合ったサイズのアイテムが注文可能になる。これにより、今回開始するサービスでは、ジャケット73サイズ、パンツ128サイズの中から自分に合ったサイズが自動的におすすめされ、メンズでは身長148~197センチ、体重41~115キロのサイズに対応する(ウィメンズも同等のサイズレベルで現在調整中)。

 激変するファッションビジネスを取り巻く環境下において、一人ひとりの好みや体形に合った商品を受注ごとに生産し、余剰在庫を生まないビジネスモデルは、この先ますます拡大していくと予測している。今後はオーダーメイド商品を気軽にオンラインで購入できる新たなファッション領域をさらに開拓すべく、すでにカシヤマで展開しているウィメンズのシューズを筆頭に、新規アイテムの開発・販売も計画している。

 新型コロナウイルスの影響で、消費者のECサービスへのニーズはさらに高まる見込み。オンワードグループは、直近の自社EC比率が90%を超えるなど、直営オンラインストアの強化に力を入れているが、今回の協業を機に、ゾゾタウン顧客との親和性の高い、同社グループの11ブランド13ショップの出店を8月下旬から開始する予定だ。

「カシヤマ」のウィメンズのセットアップ


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