日本エクスラン工業 産業資材用途、3年後倍化へ

2017/08/01 11:00 更新


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日本エクスラン工業 藤本晋社長

 東洋紡グループの日本エクスラン工業社長に6月末に就任した藤本晋東洋紡執行役員は、大阪で会見し今後の方針を明らかにした。主力のアクリル繊維事業は昨年来、厳しい環境に置かれるが、「開発の手をゆるめず、差別化していく。特に産業資材用途の開拓で収益を安定させる」考えだ。産業資材用途は20年に現在の倍以上を目指す。

(中村恵生)

 アクリル繊維の事業環境は、中国で日本品に対するアンチダンピング課税がなされた上、主力のフェイクファー用途のトレンドが変化し、大きなダメージを受ける。また、中国のアクリル繊維メーカーも、扁平(へんぺい)わたを強化するなど競合が強まっている。

 今期はファー用途で毛足の長いものが求められるなど回復が見られ、国内の衣料・リビング用途も安定している。一方、原料のアクリロニトリル(AN)価格は前半を底に、5月以降に高値で推移し、為替を含め先行きは不透明だ。

 岡山・西大寺工場では、アクリル繊維、アクリレート繊維を製造するが、「利益のとれる商材に力を入れ、生産ラインや人も臨機応変に動かす体制を強める」とし、吸湿発熱など得意のアクリレートを軸に伸ばす構え。

 用途では衣料・リビング関連に偏っていたが、産業資材の比率を高める。「産業資材はスペックインまでは時間がかかるが、一度決まれば安定する。耐熱性などアクリルならではの特性を生かしたり、アクリレートの機能を生かす」として、アクリル資材を扱う東洋紡のAP事業部とも共同し、排ガスや浄水器などのフィルター、ブレーキパッド、その他新規用途を開拓する。

 産業資材用途は現状年1500~2000トン程度だが、「20年には倍以上を目指したい」という。藤本社長はエンプラの用途開拓など自身の経験も踏まえ、「小さくてもあらゆる用途で種まきし、その中で花開くものを作っていく」考え。

 市場もこれまでは中国偏重だったが、アクリレートや資材用途で「欧米やその他の地域に攻勢をかける」。同時に、直前まで赴任した中国マーケットは、「内陸部の成長など潜在力はある」とし、差別化素材を伸ばす方針。



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