コロナ渦でファッション消費が停滞するなか、独自の切り口で注目されている国内ブランドがある。モダンなデザインとサステイナブル(持続可能)な取り組みで抜きんでる「CFCL」、デニムパンツのみのコレクションを発表した「リヴィントーン」、クチュールのように立体感のある服で顧客を増やす「ラドロー」。セレクトショップのウィメンズバイヤーが、繊研新聞社が行うアンケートなどで秋冬の注目ブランドに挙げている。たくさんのアイテムを作るのではなく、作り方や素材を絞り込み、ブランドの〝らしさ〟を際立たせる。そんなシンプルで分かりやすい発信が強みになっている。
(青木規子)
■着るだけでさまになるニット
CFCLは2シーズン目にして、認知度がかなり高まった。ニットで形作るモダンなデザインと、物作りに対するサステイナブルな考え方。それらを両軸に、インパクトのあるコレクションを発信している。多くの店が取り扱い始める理由は、強弱のあるフォルム。服がもたらす高揚感があり、日常を楽しく彩ってくれる。同時に、透明性の高い誠実な取り組みが共感を呼んでいる。