伊藤忠商事は、フェムテック製品の認知度向上と潜在需要取得を目的に「伊藤忠フェムテックフェス!?」展示会を行った。今後、フェムテック領域の事業を強化する方針。また、同社は8月21~25日に「職域学童保育」を行い、地域社会への貢献も図った。
(吉野光太朗)
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伊藤忠フェムテックフェス!?では、フェムテック製品販売、事業支援のフェルマータが提供する商品を中心に、多様な商品を展示した。フェルマータが扱う日本初の吸水ショーツブランド「ピリオド」の吸水ショーツ、韓国のセクシャルウェルネスブランド「イブ」の月経カップ、ロサンゼルスのナチュラル生理ケアブランド「ラエル」のオーガニックコットン吸水ライナーなどを揃えた。
伊藤忠の岡藤正広代表取締役会長CEO(最高経営責任者)は「国内にはフェムケアを話題にすることをタブー視する空気がある。大企業である我々が先陣を切って扱うことで、タブー視を破り、国内で広くフェムケア問題を共有していきたい」。フェルマータの杉本亜美奈代表取締役社長は「これまで女性が体の悩みについて話すことは少なく、企業の側も女性のフェムケアのニーズに気付きにくかった。これからは言語化や課題化が進み、潜在ニーズが明らかになっていくだろう。今後、ケア製品を通じて女性の体の悩みを共有していく流れを作っていきたい」とした。
同展は、社内で組織した「バーチャルオフィス」主催のイベント。バーチャルオフィスは正規の部署とは別で、有志が集まったオンライン上の組織。社内兼業で、組織横断的な案件を扱う。
伊藤忠は22年4月、フェルマータと資本業務提携している。24年2月9~11日に行われる、フェルマータ主催のフェムテック製品・サービスの展示販売・体験イベントの「フェムテックフェス」を支援する。伊藤忠は今後、「フェムテック市場においてイニシアチブを取っていくことを目指す」としている。
また同社は、8月21~25日を「伊藤忠こども〝どまんなか〟ウィーク」とし、同期間に「こどもまんなか施策」と題して職域学童保育を行った。地域社会への貢献が狙い。同社社員の子供だけでなく、近隣の港区立青山小学校の生徒も参加し、岡藤会長CEOとの名刺交換などを体験した。