国際パールマイスター協会設立 資格制度も整備

2018/02/16 04:26 更新


 パールアクセサリー製造販売、ドルチェヴィータ(兵庫県芦屋市)の渡邉美世代表が1月、国際パールマイスター協会(芦屋市)を立ち上げた。希少性の高いアコヤのベビーパール(直径5ミリ以下の真珠)の良さを知ってもらうことが目的。そのため、資格制度も整備した。「今の若い人はフェイクと本物の違いも知らない。ベビーパールをはじめ、アコヤ真珠という日本の宝を広めたい」と渡邉代表は話す。

啓蒙活動重ね

 前身は、2年前に設立した日本パールアート協会。その後、真珠の核入れや浜揚げのツアーを開くなど、啓蒙(けいもう)活動を重ねてきた。特にベビーパールは価値が高く、美しく、価格的にも普段使いのアクセサリーに適しているため、強く打ち出すことにした。香港にも協会の支部ができたため、名称に国際という表記を入れた。

 渡邉代表が講師となり、資格制度も既に整備した。真珠の知識や扱い方の「パールマイスター」、ベビーパールを使ったアクセサリーの技法習得の「パールアートエデュケーター」がある。二つの資格を持った人は現在13人。2月には福岡、東京で養成講座を開く。今年中には100人の資格取得者を目指す。エデュケーターになると他の人に教えることができる。

 また、ベビーパールを使うネイリスト「リアルパールネイリスト」の資格制度も始める。ネイルアートでは普通、フェイクパールが使われる。本物のベビーパールを使うことでパールの良さを知ってもらう。本物のパールだと、ジェルを塗っても何度も使用できるメリットがあるという。

協会代表の渡邉美世さん

神戸を元気に

資格を取得した女性たち

 資格取得者の一人、櫻井安代さんは「渡邉さんからベビーパールの話を聞いて興味を持った。(真珠は神戸の産業で)神戸っ子として神戸を元気にすることにかかわりたい」として参加した。真珠の会社に勤めた経験がある森夏子さんは「ベビーパールは仰々しくなく普段使いができるので、若い人に本物を広めたい」と話す。

 資格取得者は自らオリジナルの製品を作っており、販売も始めている。代表の渡邉さんは、新ブランド「ルネッタ」を始めた。ベビーパールをふんだんに使ったリング、ネックレスなどのアクセサリーで、8000~5万円と手が届く価格帯にしている。インバウンド(訪日外国人)需要を狙って1月から、大阪、東京などの免税店で販売している。

 27日~3月5日にはそごう神戸店でベビーパールを使った製品の販売会とワークショップを開く。3月3日の神戸コレクションにも製品を提供し、知名度向上に力を入れる。

ベビーパールを使った「ルネッタ」のアクセサリー


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