日仏大女優のオトナなラブコメ♡(宇佐美浩子)

2019/05/22 06:00 更新


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「いくつになってもチャレンジすることをいとわない」そんな女性でありたいなぁと思うこの頃。今回の「CINEMATIC JOURNEY」は、そんな気分を味わえる「日仏大女優のオトナなラブコメ♡」がテーマ。

まずは日本の大女優、倍賞千恵子主演作『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』から!

宇佐美浩子の過去のレポートはこちらから

物語の主人公は偶然の出会いと、奇跡的見合い結婚から50年を迎えた夫婦とその家族。

3人の子供たちも巣立ち、「昭和の典型」とも称したい亭主関白な父(藤竜也)との暮らしに、いよいよ「決断(=離婚)」を下そうとする母(倍賞千恵子)。

母の思いを耳にし、当惑する末娘(市川実日子)。そんな折、母のベストパートナーである黒猫チビが姿をくらます。

さて、この夫婦と家族に待ち受けている結末とは?

「知らぬが仏」という言葉があるが、「知るが極楽!?」的なことだって多々あると思う。本作もまさにその類のケースといえる。また人は「出会うべくして出会うものなのかもしれない」と思わせてくれるのが本作の美味な隠し味といえそうな、ビンテージな大人のラブコメディ?!

参考までに、本作資料にも記されているヒロイン役の倍賞さんのコメントの一部を下記にシェアさせていただくと、

〝年を重ねてからのラブロマンスみたいな作品に出合えたらいいなと、ずっと思っていました〟

そしてまた

〝結婚や夫婦でいることを考える良いきっかけになる作品じゃないかと思います〟

ところで倍賞さんと言えば「寅さん」の妹役として、「男はつらいよ」シリーズの常連だが、今年はそのシリーズの最新作「男はつらいよ50 おかえり、寅さん(仮題)」の公開も控えているとのこと。乞うご期待!


『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』

新宿ピカデリーほか全国ロードショー中

©2019 西炯子・小学館/「お父さん、チビがいなくなりました」製作委員会

配給:クロックワークス


さて、前述の夫婦の出会いの舞台設定は昭和40年代の「渋谷駅」のミルクスタンドなのだとか。

そして今、渋谷の街はご存じの通り、大きく変貌を遂げつつある。

そんなことを思い巡らしている内に、もしも若かりし頃の彼らが「この時代にシネマチック・デートを楽しむなら、表参道までお散歩?」なんていうヴァーチャルなデートコースを空想してみたくなった。

というのもテラス席もロマンチックなザ ストリングス 表参道の1階の「カフェ&ダイニング ゼルコヴァ」で、なんともシネマチックなデザートと出会ったから!

その名も「タルト・トロペジェンヌ(=サン・トロぺの女の子)」。

その名付け親は、かの有名なフランスの大女優、通称「BB」ことブリジット・バルドー!

ご存じの方も多々おいでかとは思うのだが、簡単にそのいきさつをご紹介すると。

1955年、当時の夫ロジェ・ヴァディム監督のよる『素直な悪女』のヒロインとして、南仏のリゾート地サン・トロぺで撮影していた際、差し入れてとしていただいた素朴なケーキ(ブリオッシュにクリームを挟んだもの)をとても気に入ったBBが、思わず口にした言葉が

〝このケーキに名前を付けたら?タルト・トロペジェンヌなんてどうかしら?〟

というわけで、ポーランド出身のパン職人、アレクサンドル・ミカが開いたパン屋「ラ・タルト・トロペジェンヌ」の看板メニューとして、今なお愛され続けているとのことだ。

ちなみにBBは現在、動物愛護活動に専念しているのだとか。

ともあれ、ローズマリーシロップを塗ったバターたっぷりのブリオッシュと、程よい甘さのクリームが奏でるエレガントな味わいの「ゼルコヴァ風トロぺジェンヌ」は、きっと今のBB の口にフィットするだろう!

さて、南仏と言えばいつか訪れてみたい、深層ミネラル温泉水で有名な地がある。

そこはアベンヌ村といって、村の山地に降った雨がフランスで最も古いと称される、およそ5億年前の複雑な地層を50年以上かけて通り抜け、肌にいいアベンヌ温泉水として湧き出ているのだそう。

そこはまた、フランスはもとよりヨーロッパの薬局ではデルモコスメティックカテゴリー(低刺激・皮膚科学スキンケア)のブランドとして知られる「アベンヌ」の故郷でもある。

というわけで、今回の「CINEMATIC JOURNEY」の最終目的地は、ここ日本でも敏感肌の男女を中心に愛用されているブランド名が、当コラムでもすっかり定着感のあるエンドロールに登場していたフレンチ・シネマ『パリ、嘘つきな恋』。

「日仏大女優のオトナなラブコメ♡」がテーマとあり、まずは車いすのヒロインを演じる、アレクサンドラ・ラ三―についての紹介から。

フランスを代表する映画監督フランソワ・オゾンの『Ricky リッキー』での主演をはじめ、TVコメディシリーズ「Un gars, une fille」(99~03)を筆頭に、本作ではフランスの優れた芸術作品に贈られるクリスタル・グローブ賞主演女優賞のコメディ部門での受賞を射止めた。

その役作りへの並々ならぬ努力には、心から拍手喝采したいと思うことしきり。

まずは車いす生活に慣れることから始まり、次いで南仏にいるテニスコーチについて1ヶ月間のトレーニング、次いでリオデジャネイロパラリンピックの選手にも指導を受け、さらにバイオリンもベテランのバイオリニストについて3ヶ月のレッスンというのだから…

そんな努力の成果は、スクリーン上に映しだされた「ラコステ」のテニスウエアに身を包み、試合に挑む雄姿となって観る者の目にインパクトを与えることだろう。

そしてもう一方の主人公、かつ監督兼脚本の1人3役をこなした、フランスの国民的スター・コメディアン、フランク・デュボスク。

彼の監督デビュー作にして、大ヒットを記録した記念すべき本作は、主演二人の笑いのエスプリが効いたアンサンブルで、オトナなラブコメとしての魅力がはじける。

そして嘘つきな(?)主人公の心理的成長と共に、ピュアな心の眼差しで相手を見つめることの大切さを、観る者誰もがスクリーンを通じて目の当たりにすることになるだろう。

『パリ、嘘つきな恋』

5月24日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開!

配給:松竹株式会社

©2018 Gaumont / La Boetie Films / TF1 Films Production / Pour Toi Public 

宇佐美浩子の過去のレポートはこちらから

うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中

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