90年代後半から00年代にかけて、本紙にストリートスナップの記事をたびたび掲載していました。30年近く前の、都会の一瞬を切り取っただけの記事ではありますが、その背景を店や企業に取材し、ときには売り上げなどの数字も入れていて、当時の商売の動きも少しわかります。“平成リバイバル”など様々なレトロが注目を集めている昨今、改めて読み返すことで、ビジネスに通じるヒントが見えてくるかもしれません。ベテラン記者が振り返ります。
※本文は読みやすく直しています。社名やブランド名などは原文のまま掲載します。
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ボディーぴたぴたジャンプスーツ めざせジェニファー・ロペス
2001年8月3日付

カットソーとデニムボトムばかりのストリートで、ちょっと違った格好が目立つようになってきた。ジャンプスーツだ。ぴたぴたストレッチのGジャンやサファリシャツとパンツが一体になったようなデザインが多く、なんとなくセクシーな雰囲気が漂う。ノースリーブのジップアップやマイクロパンツ、たっぷりめのワーク調や胸周りにゴムを入れたベアトップの〝つなぎ〟なども目に付くようになり、これからさらに広がりそうだ。
ジャンプスーツは01~02年秋冬デザイナーコレクションにも登場したが、注目されるきっかけになったのは女優ジェニファー・ロペスのファッション。ボディーラインを強調するジャンプスーツ姿でCDジャケットなどを飾り、自身がデザインするブランドでもレースアップのスーツを発表している。(アメリカではフライトスーツ、ボイラーマンスーツと呼ばれている)。これに影響されてか、歌手のhitomiがコマーシャルにぴたぴたシルエットのジャンプスーツで出て、日本の女の子たちまでつながったようだ。セクシーはセクシーでも、鍛え上げたようなパワフルな印象になれるところがミソ。みんなそこに新しさを感じている。
ジェニ・ロペというよりはルパン三世の峰不二子みたいに胸元を大胆に開けて着ていたり、スニーカーと合わせて色っぽさを少し消したり。決まった形のジャンプスーツなのに、着方はさまざまだ。上下の切り替えラインがローライズになっているのでバランスにも抵抗なく、着心地も「意外と楽です」。はやりのベルトをポイントにしたコーディネートが多い。
レディスカジュアルのララプランは「ラブボート」「LB‐03」など五つのブランド(ショップ)でいち早く夏物立ち上がりからジャンプスーツを並べた。売れ行きが良いので素材・型数を増やしている。一番人気はストレッチデニムのノースリーブ。今後の目玉は黒の半袖だ。店頭に出る前から口コミで広がり、問い合わせが殺到しているという。
セクシージャンプスーツとは違う流れで、かつて流行したサロペットや胸当て付きのパンツも増えている。メンズに広がるワーク調デザインや作業着の古着、80年代ブームがルーツだろう。タンクトップやキャミソールと合わせ、こちらは胸でなく肩を出して着ている。片方の留め金をはずしてワンショルダーにするのが流儀だ。
《記者メモ》
ファッションだけでなく、ジェニファー・ロペスさんの影響は強かったのです。一方のサロペットブームは、この時点で「懐かしい」復活で、別の日にサロペットの取材記事も載せました。
(赤間りか)
