【センケンコミュニティー】すっかり定着したハロウィーン ユニークなイベントいろいろ
すっかり定着したハロウィーン。少し日が経ってしまいましたが、ファッション業界ならではのユニークなイベントを集めました。
◆枻出版社『ライトニング』編集部
〝革ジャンナイト〟盛況 「ショット」旗艦店で開く
アメリカンカルチャーをベースに、こだわりのある暮らしを追求するライフスタイルマガジン『ライトニング』を発行する枻(えい)出版社のライトニング編集部は、同誌らしい新たなハロウィーンの過ごし方を提案した。その名も〝革ジャンナイト〟だ。

10月28日、米国レザーブランド「ショット」の東京・渋谷の旗艦店「ショット・グランドストア・トーキョー」(運営は上野商会)で開催された。台風22号の影響で雨が降る夜にもかかわらず、同誌読者の30~40代男性を中心に約150人が訪れ、盛り上がった。

ドレスコードは、もちろん革ジャン。約3時間のイベントには、多彩なコンテンツが用意された。アーティストのケン・ザ・フラットトップ氏が革ジャンにピンストライプを描くライブペインティングのほか、女性ギタリスト堀口知江氏のミニライブ、レッド・ウィング・ジャパン代表取締役の鈴木理也氏によるブーツのメンテナンス講座が行われた。



参加者の中から、ライトニング編集部員が最もかっこよく革ジャンを着こなしている人を選ぶコンテストも催された。

松島睦常務取締役ライトニング編集長は、「世の中で革ジャンの動きが良くなっているタイミングでの開催ということもあり、革ジャンがさらに普及するための一環になれば良いと思って実施した」と話した。
◆JAMトレーディング
オールディーズ気分で フォトスポットも充実
大阪、京都で「古着屋JAM」を運営するJAMトレーディングは、「タイムワープ・バック・イン・ザ・オールドデイズ」をテーマにした古着屋ならではのビンテージ感あふれるハロウィーンイベントを開いた。
会場にはアメリカンな雰囲気のステージなど多数の本格的なフォトスポットもあり、まさに気分はオールディーズ。来場者はビンテージファッションとハロウィーンならではのホラー感をミックスしたコスプレに身を包み、仮装大会なども開催された。

会場はおしゃれなカフェや雑貨店、古着店などが集まる大阪、中崎町にあるヌーンプラスカフェ。ホーンテッドハウスに変身した店内は本格的なアンティーク家具なども設置し、50~80年代の音楽とともにハロウィーン気分を盛り上げた。
JAMトレーディングが運営するレディス向けの「エルルバイジャム」やメンズ向けの「ジャム・スワッグストア」にも程近く、100人入れば混雑というキャパながら、前売りだけで90枚のチケットを販売。当日会場でしか手に入らないアイテムを販売したほかや、コスプレで来場した顧客にはクーポンも配布するなど来場者にはうれしいサービスも実施した。

服だけでなくビンテージカルチャーも発信した今回のハロウィーン。オールナイト営業などイベントに力を入れているJAMトレーディングにとって初めての店外イベントで、販売員もお客さんも一体となって楽しんでいた様子。福嶋政憲社長は、「お客さんとの交流には力を入れており、今後もこういったイベントをやっていきたい」と話した。
◆ヴィーナスフォート
仮装したワンちゃんたちのパレード
東京・台場のSC、ヴィーナスフォートが毎年実施しているハロウィーンパレードは、仮装したワンちゃんとそのオーナーが対象だ。今年は犬になりきった男性客や、お侍の格好をしたワンコ、人と犬のリンクコーデをきめたカップルなどで盛り上がった。
同施設は愛犬家にとって聖地として支持されている。通常のSCは同伴のペットはゲージに入れたり抱きかかえことを求められるが、同施設の場合、1階はリードさえしていれば、犬の散歩の延長感覚で館内をショッピングできるからだ。そのうえペットショップやペットの服を販売しているショップが複数入っており、ドッグランもある。
店の一つの「ペットパラダイス」のスタッフによると、「SNS(交流サイト)映えする写真が撮れるため、ハロウィーンシーズンは特にペットに服を着せたいというお客が増えている。ただ着せるのではなく、似合うかどうかや必要な機能を吟味して購入する傾向」だという。
◆伊勢丹新宿本店 台風なんかに負けない!
ヒーローたちがゴミ拾い
伊勢丹新宿本店は10月下旬の週末、バッドマン、ワンダーウーマンらが登場する映画『ジャスティス・リーグ』(11月23日公開)と協業したゴミ拾い大会を実施した。ヒーローの仮装をして新宿の街をきれいにするという企画だが、当日は台風の上陸で朝から大雨。いったんは中止の判断が下されたが、それでもコスチュームに身を包んだ有志約40人が集結し、ゴミ拾いを決行した。
バットマンはリーダーらしく指示を出し、ワンダーウーマンが腰をかがめてゴミを拾おうとすると、アクアマンがすかさずゴミ袋を広げるなど、映画さながらの連携プレーを見せた。台風をものともしない活躍に、通行人は熱い声援を投げかけていた。
◆当日の渋谷駅周辺リポート
仮装していればみんな友達 出会って3秒で即撮影
ハロウィーン当日の渋谷はやっぱりすごかった。一度は盛り上がりっぷりを目にしてみようとJR渋谷駅に着いたのは夜7時。ホームに降りたときから血まみれのナースや女子高生、何らかのキャラクターに扮した若者でごった返しており、むしろスーツ姿のサラリーマンが目立ちまくりで仮装に値する。スクランブル交差点を渡り終えるまでに15分は費やした。
今年は10月の週末に2週連続で台風が上陸したため、晴れたハロウィーン当日に人が集中したこともあるだろうが、「今までで一番人が多い」と優しく教えてくれたのはゾンビ。聞くと茨城からはるばるやって来たそうで、地方からの遠征組も相当いるみたいだ。
仮装した人が実際何をしているのかを見ると、とにかく写真を撮りまくること。仮装をしていればみんな友達で、出会って3秒で即撮影、という光景があちこちで広がっている。SNS映えする写真が撮れるだけでなく、「一緒に写真撮ろうよ!」という一言から始まるコミュニケーションそのものを楽しんでいるという印象を受けた。
10時半を過ぎたあたりから少しずつ人は散っていく。地方組は終電に、街に残る人はクラブで騒いだり、ホテルに消えたりと過ごし方はまちまちだが、非日常の一夜を過ごしたことは確かなようだ。