【軌跡】《インポートシューズのカルチャーを育んで30年 靴輸入卸のGMT㊤》カジュアル靴に将来性見いだす

2024/01/15 13:00 更新有料会員限定


 靴輸入卸・小売りのGMTが今年で30周年を迎える。フランスの「パラブーツ」、英国の「トリッカーズ」など、長い歴史を持つ革靴のファクトリーブランドを、日本のファッションカルチャーとして根付かせてきた。社長の横瀬秀明は、「時代性を捉え、それぞれに合った見せ方や売り方をプロデュースしていくことが自分たちの役目」と心得る。

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セレクト店に着目

 横瀬がビジネスパートナーとともに起業したのは94年4月。それ以前は、高級紳士靴の輸入卸で専門店も手掛けるワールド・フットウェア・ギャラリー(WFG)で卸売りの経験を積み、80年代後半にセレクトショップで注目され始めたカジュアルシューズが独立するきっかけとなった。

 その一つは、米国でヒッピーが履いていた「バーケンシュトック」というサボ型のサンダル。ビームスが現地の代理店から輸入して売れていたのを横目で見ていたところ、偶然にもWFGの事務所の隣の商社がドイツの駐在員から預かっていた「ビルケンシュトック」と分かった。横瀬は卸売りを引き受け、セレクトショップの売り先を広げた。もう一つが、90年初頭に欧州市場で勢いのあったスペインの「カンペール」。輸入したデザートブーツ型の「ブラザーズ」は日本でも売れた。

 ただ、当時、WFGはドレスシューズに力を入れていた。横瀬はファッションアイテムとしての〝成長株〟として本腰を入れたいと社長に相談し、ビルケンシュトック、カンペールの輸入卸を譲り受けてGMTを立ち上げた。

代々木上原で軌道に

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