私物のファッションアイテムを寄付することで、新型コロナウイルスの感染拡大で困っている自治体を応援できるサービスが始まった。ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京、川村憲一社長)とブランド品宅配買い取りサービス「ブランディア」を運営するデファクトスタンダード(東京、仙頭健一社長)が協業してスタートした。
サービス名称は「断チャリプロジェクト」。断捨離とチャリティーを掛け合わせた造語で、利用者はブランド品の洋服などファッションアイテムを寄付することができる。物で寄付できる仕組みは珍しいサービスで、第1弾として新型コロナウイルスの影響が大きい東京の世田谷区、港区、中野区、羽村市、千葉の南房総市の5自治体から始めた。今後寄付できる自治体は都市部から全国に拡大する。
同サービスは、ふるさとチョイスの専用ページから自治体を選択して申し込みを行い、着なくなったブランド品などを送るだけで寄付が完了する。寄付者が送ったアイテムを査定して、査定価格と同じ金額の寄付金を指定した自治体に届ける仕組み。寄付金は自治体が取り組む新型コロナ対策に関する事業に使われる。
新型コロナの感染拡大によって、「自宅での滞在時間が長くなり、断捨離をする人が増えている」(デファクトスタンダード)ことがサービス開発の背景にある。そこで、不用になったアイテムを捨てたり売ったりするのではなく、「モノで寄付するという仕組みを提供することで、支援の輪を広げていきたい」(両社)と考えたという。