福助新社長の佐橋氏 「早く〝アパレルの了見〟に」

2019/04/24 06:27 更新


佐橋社長

 4月1日付で福助の社長に就いた。

 89年に豊田通商に入社し、綿花・綿糸やテキスタイルの輸出入、香港や上海での駐在、秘書部などを経験した。「問屋や物作りのことは分かるが、小売りは売り方も売り場も大きく変わった。謙虚に勉強している。5代目柳家小さん師匠の(タヌキの噺(はなし)をするときは)〝タヌキの了見になれ〟という教えがあるが、早く〝アパレルの了見〟にならなければならない。アパレル業界や習慣にどっぷり浸からなければ、改革も改善も深掘りもできない」と決意を述べる。

 元福助社長の故藤巻幸夫氏が参院議員だったとき、「福助はみんな下を向いている。目線を上に上げさせなければ」と聞かされた。「当時と比べれば変わってきたが、もっと上を向いて欲しいと思っている」。社長就任後に社員に対して、「明るく、楽しく、元気よく行こう」とメッセージした。

 今期のスローガンは「守りから攻めへの転換」。生活者に分かりやすく、魅力的で格好よい売り方と商品を提案し、「ファッションの福助への復活の布石としたい」。今でも日本市場におけるブランディングの象徴となる百貨店向けは、〝格好いい〟商品を作ることをテーマに据える。ゆくゆくは、「まねのできな日本の技術をもとにした商品を海外へ」と語る。

 趣味はウォーキングと神社巡り。愛知県犬山市出身。

(壁)



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