子供服・ベビー用品のフィセル 上期は5%増収 直営店や自社EC復調

2023/10/02 11:00 更新


先行販売する「ツペラツペラ」と協業したレッスントート

 子供服・ベビー用品製造卸・小売りのフィセル(愛知県蒲郡市、清水秀治社長)は、上期(4~9月)を終えて5%前後の増収で推移している。増収の要因の一つは、直営店「ディモワ」の復調だ。出店している札幌ステラプレイスは地元の顧客が戻り始めて好調に推移。阪急うめだ本店や阪神梅田本店も、インバウンド(訪日外国人)の増加などで復調している。さらに昨年11月にリニューアルオープンした基幹店の東京・青山店も、アパレルを中心によく売れている。

 8月には神戸阪急に出店した。33平方メートルで、主要ブランドのディモワをはじめ、自社ブランドをラインナップ。青山店と同様に、商品数は詰め込み過ぎず、楽しんでもらえるような空間作りを意識した。年間売上高は当面3000万円を目標にしており、オープンから約1カ月が経過し、「日割り予算はクリアしている」と手応えは上々だ。

 さらに10月18~24日に伊勢丹新宿本店で期間限定店を開く。ほかにも、「限定店の引き合いがきている」という。

 自社運営の直営ECを昨年7月にリニューアルした。顧客の戻りに時間がかかったものの、1年が経過し売り上げは順調に伸びている。今期直営EC売上高で3億5000万円を見込んでおり、将来的には5億円まで伸ばす。

 海外は、現在代理店を通じて中国や台湾、香港などでショップを展開。中国がやや停滞しているものの、台湾や香港は好調に売れており、台湾では6月に新ショップを開設した。今後は北米を開拓するため、新規代理店と取り組んでいく方向で動いている。

 昨年10月に新規事業としてスタートしたパティスリーショップ「アトリエディモワ」も好調だ。ケーキやクッキーなどが自社EC、本社横の店舗で順調に売れている。年間4000万円の売り上げを見込めるほどになってきた。

 今期は売上高14億8000万円(前期比22.5%増)を目指す。下期に売り上げを積み増す必要があることから、24年春夏新作商材を直営店と直営ECで先行販売して起爆剤にする。

10月10日から先行販売する「ツペラツペラ」と協業したプレートセット


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