三備地区の産元商社の菱友商事は、環境に配慮し安心安全を保証する産地ブランド「倉敷染」を活用したテキスタイルのバリエーションを広げている。同社はオリジナル素材としてオーガニックコットンやリヨセル繊維「テンセル」など原料にもこだわり、海外アパレルからの関心も高まっている。
倉敷染は、岡山県織物染色工業協同組合が運営する産地ブランド。グローバルSPA(製造小売業)などが加盟している国際団体、ZDHCの安全性基準を採用し、指定する有害物質などを使用せずに加工したもので、ニッセンケン品質管理センターが検査する。
パンツ用途が中心の倉敷染のオーガニックコットンカツラギは、15色展開でリピートも増えている人気商品となってきた。糸からのオリジナルで打ち込み本数も多く、しっかりとした生地感が特徴だ。倉敷染かつオーガニックコットン使いは他にあまりないとして、ほかにダックやキャンバスなども揃える。
最近では新たにリヨセル繊維「テンセル」、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維「ソロテックス」、トリアセテートの3者混素材も開発した。滑らかなタッチと柔らかい光沢が印象的で、レディス向けも視野に入れる。
(繊研新聞本紙20年7月28日付)