アパレル編の2回目は、シューズ、バッグ、ジュエリーの業界に着目します。それぞれの産業の特性、マーケットトレンドを把握してみましょう。外出が自由にできるようになって消費は回復しましたが、以前とは異なる傾向が見られます。どの業界も、原材料とエネルギー価格の上昇に加え、円安は深刻な課題です。10年前とは小売価格が大きく異なり、消費の傾向に影響しています。
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シューズ
履き心地に優れた機能ソールがカギ
Q. どんな企業がありますか。
A. 主に、革や合成皮革を使った靴と、スポーツシューズから派生するスニーカーを製造販売する企業があります。靴は体を支え、歩きやすい機能的な作りが求められるため、様々な材料が必要です。靴の製造にはアッパー(靴上部)の素材、ソールやヒールからシューレース(靴ひも)まで多くのパーツが使われるため、組み立てだけでなく、それぞれのパーツを製造するメーカーなどが存在します。
革靴の中でもドレスシューズやハイヒールは、熟練職人の技術力が欠かせません。欧州メゾンの高級品の多くは、イタリアの産地で作られています。
安定した品質が評価される日本製は、革靴が東京・浅草、合成皮革の靴が神戸を中心に生産されています。中国、ベトナム、バングラディシュなどのアジアの産地は人件費の安さを背景にした低コスト生産が強みです。一方、世界で販売されるスニーカーのほとんどはアジア製です。
Q. 市場の規模は。
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