1月5、6日の繊研新聞に掲載したファーストリテイリングの柳井正会長兼社長のインタビューで収録しきれなかった内容を今年も公開する。トランプ関税や止まらぬ円安、総理大臣の国会答弁に端を発した日中関係の悪化の影響やグローバル市場で成長し続けるためのサプライチェーンと社員の働き方の改革についても聞いた。
(柏木均之=本社編集部)
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グローバル化できない企業は衰退する
――25年は日本のファッションビジネスにマイナス影響を及ぼす出来事が次々と起こった。現状をどう見ているのか。
日本と中国は置かれている立場がこの10年で大きく変わりましたよね。中国は経済規模が2倍以上に拡大した。今や米中2強の時代です。反対に日本はどんどん衰退している。GDPはドイツに抜かれ、もうすぐインドにも抜かれそう。
為替レートもかつての1ドル=80~90円台から現在は150~160円台と半額近くまで価値が下がった。当社の売上高が3兆円を超えても、10年前のレートだとドル換算で1兆5000億円しかない。日本市場の株価だって円ベースで上がっても、ドル換算では全然上がっていない。
日本では多くの人がまだ1ドル=100円の感覚のままなので、物価高だと感じている。実際は上昇したコストがそのまま商品やサービスの価格に転嫁されないよう、大企業は値上げ幅を極力抑えている。だが、サプライチェーンや市場のグローバル化ができていない企業は、跳ね上がったコストを価格に反映できず、利益が減っている。
企業は経済のグローバル化がすでに日本でも起こっていることを認識してサプライチェーンだけでなく市場も海外に広げていく努力をしないと。日本一国で解決しようとしても衰退しかない。繊維産業なんか特にそうですよね。
日本は開かれた国として共存共栄を
――26年も厳しい経営環境が続くが、年5000億円ペースで成長し、今後数年で売上収益5兆円、その先に10兆円を見据える計画に変更はないのか?
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