子供服のファミリア(神戸市、岡崎忠彦社長)は、20年1月期を最終年度とする中期経営計画「ファミリア2020」を発表した。既存店舗、戦略ショールーミングとウェブサービス、海外事業、保育事業の四つの事業戦略を進める。
既存店舗は、店舗数を148から100に絞りつつ、「ブランド力を高める」(岡崎社長)ことで、1店舗あたりの売上高と収益を高める。ブランド力向上の一環として、この4年間で企画数を半分に絞り、八つのインナーブランドを廃止、サイズ別展開に変えた。
乳児関連の売上高は全体の45%を占めるが、「顧客の入り口である0~1歳の乳児をさらに強化する」方針。今春から純絹や純綿の機能的な乳児肌着「ピュアベビー」を販売し種類を増やしていく。収益向上のカギは消化率向上。プロパー販売を重視し16年1月からはセールを中止する方針。
戦略的ショールーミングとウェブ戦略とは、「例えるならアップルのような存在となり、ファンがどこでも買えるような体制にすること」。ショールーム機能を持つ店舗は10店18億円、EC(電子商取引)売上高は12億円(15年1月末はプロパー販売で4億3000万円)、出産前後の人対象のレイエット新規会員は3万5000人、ウェブ登録者は10万人を目標に掲げる。
海外事業は、現在の実績はほぼゼロ。昨年はパリの展示会に出展し、市場を調査した。モノだけでなく育児の提案を含め、欧州含めて9店舗とウェブ販売で売上高10億円をめざす。
保育事業は、4月に都内に保育園を開園。15拠点15億円へ増やす計画。
16年1月期の目標は、売上高124億2000万円(前期比0.8%増)、粗利益77億4000万円(3%増)、営業利益4億円(39.9%増)。