「フェアリーズ・フェイバリット」 グループ外出店へ

2019/04/18 06:26 更新


 イオングループの社内起業家育成の取り組みで出店したフェアトレード商品を扱う「フェアリーズ・フェイバリット」は、期間限定店を足がかりに、グループ外への出店を目指している。

 インドから自ら輸入するアパレルなど取扱商品を広げながら事業の拡大をにらむ。

 同店は15年、イオンスタイル湘南茅ヶ崎(神奈川県)のファッションと生活雑貨の専門大店「FT」内に設けられた。以降、ヘルス&ビューティーケア売り場にオーガニック商品を中心にコーナー展開、現在ではそうしたものを含め16の売り場を構えている。

 今回、期間限定店の出店を目指すことにしたのは、フェアトレード商品の認知が広がり、市場拡大も続く中で、「ブランドをまとめて出せることに商機がある」(フェアリーズ・フェイバリットチームの水越美登利さん)と判断したため。イオングループとしての信用も武器になるとみる。

 湘南茅ヶ崎店では、「ピープル・ツリー」「シサムコウボウ」のほか、「アフリカンスクエアー」などアフリカ系の商品も充実、かごバッグがヒットしたタイの「サイアム」などもある。50平方メートルに衣食住で2000SKU(最小在庫管理単位)が揃う。雑貨で500~3000円、衣料品でも7000~1万2000円とフェアトレードでも手のとどく価格で、「『かわいい』など純粋に商品として魅力のあるもの」を集めている。

 期間限定店は10~30平方メートルで、グループ内の商業施設に限らず、駅ビルや百貨店など都心部に出ることを想定している。実現すればこれまでにない事業となる。既に展示会などでアピールしている。

 出店を目指すにあたり、新たな商材として南インド発の「ウパサナ」を導入した。オーガニックコットンを使った手織りのアパレルで、インドの伝統的な繊維技術とデザイン性が特徴。ワンピースで1万4000~1万8000円で販売することにしている。

 フェアリーズ・フェイバリットチームは2人の体制。現在はイオンリテールのヘルス&ビューティケアの事業部門に配置されている。

期間限定店は10~30平方メートルを想定している


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事