「第25回YKKファスニングアワード」グランプリ 文化服装学院の今野奏さん、鳥居遼太郎さんが受賞

2025/11/19 10:57 更新NEW!


 YKKは、学生対象のファッションコンテスト「第25回YKKファスニングアワード」のファッションショーと授賞式を開いた。グランプリは、アパレル部門が文化服装学院の今野奏さん、ファッショングッズ部門は文化服装学院の鳥居遼太郎さんが受賞した。7763点の応募作品からグランプリ、優秀賞、審査員特別賞、YKK特別賞の計8点を選んだ。今回から「サーキュラーデザイン特別賞」を新設し、アパレル部門グランプリの今野さんがダブル受賞した。

 アパレル部門のグランプリは「木のように長く生き、変化を受け入れながら育つ服」をテーマにした。ニットとファスナーを掛け合わせ、パーツごとに取り外しができ、部分的に修理・交換しながら長く使える。「テキスタイルや素材を再構築し、AI(人工知能)と人と自然の共存が求められる未来へのメッセージが込められている」と評価された。

アパレル部門グランプリの今野さんは「サーキュラーデザイン特別賞」とダブル受賞

 ファッショングッズ部門グランプリは、ファスナーの機能を開閉にとどまらず、着脱やサイズ調整にまで拡張し、身に着けることへの執着心を体への適合にシビアな靴で表現した。「デザインと機能を兼ね備えたグランプリにふさわしい作品」と評された。

ファッショングッズ部門は文化服装学院の鳥居遼太郎さん

 松嶋耕一YKK社長は、「25周年を迎えたYKKファスニングアワードは01年の創設以来、約15万点の作品応募があり、その挑戦や情熱、審査員や関係者のご尽力に心より感謝する。YKKには『善の巡環』という企業精神があり、このアワードで生まれた絆は私たちにとってかけがえのない財産。学生たちの挑戦が清らかな水に広がる輪のように、世界に羽ばたくことを願う。YKKはクリエイションを支える商品・サービスの提供を通じて、国内外での支援を続けていく」と語った。

 授賞式は25周年を記念して例年より規模を拡大、東京・恵比寿のザ・ガーデンホールで開催した。「フミト・ガンリュウ」「タケマル」「ホウガ」「コッキ」「メゾンシュンイシザワ」「ユウタセトガワ」の過去受賞者、坂口英明氏、舘鼻則孝氏、廣川玉枝氏ら審査員による特別ゲストコレクションをショーも見せたほか、歴代グランプリ作品の展示やパーティーを開いた。



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