ブランドとライセンシーのマッチングサイト開始

2019/01/29 10:59 更新


 エックスビー(東京、加賀見紀行社長)は29日、ブランドの商標権などのプロパティー(資産)に関するマッチングサイト「エクスブランド」のサービスを開始する。プロパティー保有企業と、商品を製造・販売するライセンシーを結びつけるサイトで、個別に営業開拓していた双方の手間を省く。参加ブランドはファッションだけでなく、スポーツやキャラクター、ビューティーなど多様なため、幅広い取り組みが期待できる。成長著しいアジアなど海外市場も視野に、20年には500プロパティーの登録を目指す。

 サービス開始前の営業で、すでに伊藤忠商事や伊藤忠ファッションシステム、宝島社、カルビー、講談社、恵山などのプロパティー保有者(商標権や著作権)が約100ブランドの登録を済ませている。ライセンサーは、保有者だけでなく、代理店なども含む。

 カテゴリーはほかに、コミックやコスメ、アーティスト、映画、ゲームなど多様。「異業種との旬な協業など、新たなビジネスモデルを迅速に創出できるツールにしたい」(加賀見社長)という。

 ライセンサー、ライセンシーとも登録内容はシンプルだ。双方ともブランドのカテゴリーと販路、アイテムの三つに、会社概要、ブランドコンセプトなどを入力するだけ。登録内容は全て非公開で、マッチングして初めて当事者間で共有され、個別で契約を交わすことになる。「サイトは24時間、365日稼働する。通常の営業開拓を強力にサポートできる」(同)。

 また、ロイヤルティー保全の保険を扱う伊藤忠オリコ保険サービスほか、ライセンス事業者に必要なサービスを提供する企業紹介などのメニューもある。

 利用料は、ライセンサー及び代理店側はマッチングを通じて成約した際の成果報酬。契約は複数年でも初年度のみの請求で、ミニマムロイヤルティー(最低保証)の10%か10万円の高い方をとる。ライセンシーは、月額1万円だが、6月末までは無料で利用できる。

 加賀見社長は商社出身。ライセンスビジネスに携わった経験から、「ライセンサー探しは泥臭い業務で意外に時間が取られる。サイトを通じた自動マッチングで、双方の取り組み先開拓を効率化し、契約締結までのプロセスを最適化したい」と話す。近い将来、海外事業者とのマッチングや海外でのライセンス市場の創出も構想している。

「エクスブランド」のビジネスイメージ


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