熱海拠点の「エタブルオブメニーオーダーズ」 縄文にまつわるイベント開催

2024/05/21 10:59 更新


彫刻家の三澤さん(左)とデザイナーの新居洋子さん

 静岡県熱海市を拠点に活動するファッションブランド「エタブルオブメニーオーダーズ」(新居幸治・洋子)は、大型連休に合わせてイベントを開いた。24年春夏、24~25年秋冬のコレクションテーマである「縄文」にまつわる企画で、顧客や友人を集めたハイキングや彫刻家・三澤憲司の作品の販売を行った。

 洋子さんは、コロナ禍で外出ができなかった時期に、「生活するうえで必要なもの」や「生きること」といった人間として根源的な部分に目を向けるようになり、様々なものをゼロから作り上げていた縄文に興味がわいたという。

 24年春夏物は、素焼きの土偶の色のような明るいテラコッタで仕上げたブランド定番のロングブラウスや、ハートの土偶から着想した丸みのあるシルエットのリネンパンツなどがある。24~25年秋冬は、勾玉(まがたま)をモチーフにしたフロントの切り替えが特徴のウールジャケット、土器や土偶の凹凸を表現したオリジナルのカットジャカードを使ったパンツなどを揃えた。

素焼きの土偶をイメージしたカラー

 コレクション製作にあたって縄文についてより深く知るため、青森県の三内丸山遺跡や石川県の真脇遺跡などに実際に足を運び、見晴らしの良い場所でクリエイティブに暮らす縄文の人々に思いをはせた。それを周囲の人と共有したいと、24~25年秋冬コレクションのルックを撮影した場所でもあり、富士山や南アルプスを見渡せる十国峠を目的地としたハイキングを行った。

十国峠を目指すハイキング
ハイキングの参加者

 熱海市銀座町の店舗「EOMOストア」では、三澤さんのマケット(模型)を展示・販売している。洋子さんにとって三澤さんは「ゼロから物を作るという意味で一番身近な縄文人」と話す。マケット展は、大型連休後も継続している。



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