繊研新聞社主催の第26回(23年度)ディベロッパー大賞&テナント大賞の「テナントが選んだディベロッパー大賞」は阪急西宮ガーデンズ(阪急阪神ビルマネジメント)に、「ディベロッパーが選んだテナント大賞」はグローバルワーク(アダストリア)に決まった。阪急西宮ガーデンズは4年連続、グローバルワークは2年連続の大賞受賞。ディベロッパー大賞の準大賞には、東京ソラマチ(東武タウンソラマチ)とルクア大阪(JR西日本SC開発)が選ばれた。
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準大賞に東京ソラマチとルクア大阪
阪急西宮ガーデンズは第19回にも受賞しており、大賞受賞は5回目。開業から19年度まで11期連続で全館売上高を伸ばし、街のブランド価値も高めてきた。18年秋に別館とゲート館、23年秋にプラス館を開業して4館となった。敢闘賞、コンセプト賞、CS賞、ES賞、プロボース賞など幅広く票を集めた。23年度の専門店ゾーンの売上高は増床もあり、19年度の過去最高売上高472億円を上回るのは確実。全館売上高も832億円(19年度)は「射程圏内」にある。
グローバルワークは3回目の大賞。23年度は3~11月の既存店売上高が前年同期比14.1%増の381億円、直近では年間500億円を達成した。代表的な「ウツクシルエットパンツ」に次ぐ主力商品として、春夏物ではブラウスのシリーズ、秋冬物はニットアイテムを育て、タレントを起用したプロモーションにも引き続き力を注いだ。在庫管理を徹底し、売れ筋商品の販売機会ロスも低減、売り上げに貢献したようだ。販売員の商品知識を深める取り組みを強化しており、接客力にも定評がある。全社で進める自社ECを活用した施策も実った。
東京ソラマチは初の準大賞。コロナ禍からの回復は早かったが、今期に入って加速した。ちょっとした行楽や外出先として選ばれている。インバウンドの増加もあって集客・売り上げともコロナ禍前を超え、売り上げは過去最高に達する見込み。多彩なイベントとともにコロナ下にも顧客化を進めたことが大きい。
ルクア大阪は4年連続の準大賞受賞。23年秋に増床し西日本旗艦店となった「アットコスメオーサカ」やスイーツゾーンの新設など「他にないMD」を強化している。ディベロッパーが消費者と直接つながり、その要望をかなえる「妄想ショップ」などの共感販促でファンを広げた。23年度は、18年度の過去最高売上高841億円を上回る860億円規模を見込む。