「社長のやるべきことは本業をしっかり確立していくことと認識している。大株主による株式の買い増しや最近の伝えられていることは事実と反することも含まれ、極めて困惑している」。デサントの石本雅敏社長は30日の決算発表で、筆頭株主の伊藤忠商事による株式の買い増しについて、こう述べた。
ただ「一つひとつの報道内容に対して、コメントしても水掛け論、泥仕合になるので、我々はそのような事態を望まない」として、詳細についての反論は控えた。「取引先、株主、従業員にご心配を掛けても申し訳ないと思っている。私たち経営陣は社員と共にこれまでと同様、こらからもデサントがデサントらしく成長できるように全力で取り組んでいく」と強調した。
包括的業務提携したワコールホールディングスとは、相互での商品販売やスポーツ大会の共同企画などを開始しており、さらに七つの分科会を設け、商品開発やマーケティング、デジタル関連などで話し合いしている。「当社の弱いレディスのインナーやミドラー」での補完効果を期待しているが、本格的な業績への寄与は2年目以降と予想している。