百貨店の25年初売りが3日までに始まった。高島屋や大丸松坂屋百貨店、阪急阪神百貨店の大手百貨店は元日に加えて2日を休業した。人手不足に対応して「就業環境を改善するとともに、販売体制の拡充で顧客の体験価値の向上につなげる」(高島屋)という。
高島屋日本橋店は前年の1月2日に比べて売り上げ・客数ともに30%増となった。前年に続き3日を年始営業にした松屋銀座本店は売り上げが10%増、客数が4%増だった。福袋や防寒コートなどのセール品を買い求める客が多かった一方で、マークダウンしない正価品の動きが良かった。価格よりも今必要な商品を買い求める傾向が強まっており、春まで長く着られるジャケットや明るい色のセーターが売れた。インバウンドは「ラグジュアリーブランドなど高額品を中心に好調だった」(松屋銀座本店)と24年の勢いを維持している。
元日から営業したそごう横浜店は売り上げ・客数ともに5%増だった。開店前に約1万人(20%増)が並び、「都内百貨店が元日営業をしないことで、お客様は地元での買い物を楽しんでいた」という。2日が初売りだった伊勢丹新宿本店は新年を祝うコンテンツ、イベントで来店を促し、家族で楽しめるワークショップなどを開いた。東武百貨店池袋店は入店客数が15%増の17万1000人に達し、「家族連れが多く、3世代で買い物を楽しまれる様子が目立った」という。