大手百貨店9月売上高 駆け込み需要で2ケタ増

2019/10/03 06:30 更新


 大手百貨店の9月売上高(既存店ベース、速報値)は消費増税前の駆け込み需要で2ケタ増となった。宝飾品やラグジュアリーブランドが前年実績を大きく上回ったほか、婦人服、紳士服、服飾雑貨が売り上げを伸ばした。月半ばまで低調だったが、20日過ぎの終盤に急上昇した。関西地区は前年の台風の影響による反動増が加わった。

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 三越伊勢丹は伊勢丹新宿本店が20%、三越日本橋本店が29%、三越銀座店が13%の伸びだった。基幹3店計の売り上げは、時計が2.5倍、宝飾品が2倍だったのをはじめ、ハンドバッグが高単価の商品が売れて1.5倍となった。駆け込み需要は後半から衣料品にも広がって、婦人服が13%増、紳士服が10%増を確保した。閉店セールを実施した相模原店、府中店が2.5倍となったのも大幅な売り上げ増に寄与した。

 高島屋は時計が2.8倍、特選衣料雑貨が62%増、化粧品が30%増だった。婦人服、婦人雑貨、紳士服、紳士雑貨などファッション関連領域が軒並み2ケタ増となった。前年に改装工事があった日本橋店が54%増、前年に台風の影響が大きかった大阪店が52%増、京都店が36%増となった。

 大丸松坂屋百貨店は宝飾品が2.4倍、美術品が2.2倍、特選衣料雑貨が69%増となり、高額品が伸びた。後半から衣料品や雑貨に広がり、婦人服、婦人雑貨が39%増、紳士服が14%増、インテリアが35%増だった。20日に本館建て替えオープンした心斎橋店は入店客が5割増となった。心斎橋店が49%、名古屋店が44%、京都店、神戸店が40%の売り上げ増だった。

 そごう・西武は池袋本店が26%増で、宝飾・時計、美術などが大きく伸びた。婦人服は15%増、紳士服は20%増だった。月末からのライオンズの優勝セールも寄与した。

 阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店が29%増、阪神梅田本店が22%増だった。宝飾品や海外ブランドを中心とした衣料、バッグなど高額品が伸びた。近鉄百貨店はあべのハルカス近鉄本店が36%増で、高額品や化粧品、婦人雑貨の動きが良かった。



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