《データを読み解く》紙袋用取っ手 コロナやレジ袋有料化で44%減
紙袋用取っ手の大手メーカー、松浦産業の調査によると、4~10月の売上高は紙袋用取っ手が前年同期比44%減、ダンボール箱などに貼る取っ手だけの「タックハンドル」は30%増だった。
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紙袋用取っ手減少の要因は、①新型コロナウイルス②7月からのレジ袋有料義務化③ECの利用者増とみる。タックハンドルは、水などの飲料をECで購入する人が増えて17年ごろから微減だったが、20年はコロナ下の宅飲み増加によるケース持ち帰り用の需要増や、特別定額給付金が家電の購入を後押しし、家電量販店用も増えた。企業の脱プラスチックの取り組みで大型プラスチック袋が使われなくなったこともタックハンドルの需要増につながり、大手ファストファッションや大手調理器具メーカーの持ち帰り用などに新たに採用されている。紙袋用取っ手の業界別受注量は国内アパレル85%減、外資アパレル75%減、大手化粧品96%減、デパ地下食品94%減。外出自粛や訪日外国人の激減、テレワークなどが大きく響いた。一方、和菓子35%減、洋菓子38%減と需要が回復しつつある分野もある。
■紙袋用取っ手とタックハンドルの売り上げ比較 20年4~10月の売り上げが対象