帝国データバンクの調査によると、20年2月の国内景気動向指数は、前月比3.2ポイント減の38.7となり5カ月連続で悪化、7年ぶりに40を下回った。暖冬傾向の継続や消費税率引き上げによる需要減退など後退局面が続くなか、新型コロナウイルスの影響も加わり大幅に悪化した。
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10業界全てで悪化した。新型コロナウイルスの影響は、インバウンド(訪日外国人)需要の落ち込みや外出抑制など、川下の消費関連企業から川上の素材関連企業までサプライチェーン全体に及んだ。特に「製造」が10カ月連続で悪化(前月比2.7ポイント減)、「卸売」(3.5ポイント減)「運輸・倉庫」(5.5ポイント減)「サービス」(4.4ポイント減)も大幅に悪化した。今後も、新型コロナウイルスの影響、米中貿易摩擦や中東情勢などは大きなリスク要因。消費者ポイント還元事業終了後の消費動向や、人手不足の深刻化などが企業経営の負担増になることも懸念され、国内景気は緩やかな後退が続くとみられる。
■TDB景気動向調査 全国2万3668社が対象