メンズ主力「クルニ」が成長 ジェンダーレス、エージレス強みに

2022/11/28 11:00 更新


東京・目黒区青葉台の直営店

 メンズ主力のアパレルブランド「クルニ」(安藤一彦)が好調だ。14年春夏の立ち上げ以来、ジェンダーレス・エージレスに着られるデザインの商品を強みに、コロナ禍以降も順調に売り上げを伸ばしている。

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 「情報があふれる世の中でも、人生を豊かにするために選んでもらえる服を作りたい」とデザイナーの安藤氏。ブランド名のクルニも、〝選(え)りすぐり〟を意味する〝CULL〟と〝賢い〟を意味する〝NIFTY〟を組み合わせた造語だ。

 主なターゲットはファッション好きの10~20代で、年齢や性別問わず着られる上品なアイテムが評判だ。人気商品はコートで、シルエットにこだわった、ゆったりとしたデザインが受けている。毎シーズン、少しずつアレンジを加えて打ち出すロゴパーカや、金色の金属ボタンがポイントのシャツも定番で売れている。

 販路はセレクトショップが中心。毎シーズン、仕入れ価格で億単位で買い付けるショップもあり、「クルニ目当てで来店する客が多い」と話すバイヤーもいる。売り上げは毎年1.3~2倍と大きく伸びており、22年は前年同期比で1.8倍のペースだという。

 21年3月には東京・目黒区青葉台に初の直営店を開いた。白を基調にしたクリーンな印象の内装で服を引き立たせ、ブランドの世界を表現している。家族連れやカップルの多い立地のため、ゆったりと買い物できるように試着室を広くするなどの工夫もした。

 直営店は、関西や九州といった遠方から来店するファンも少なくない。SNSでの発信を見た、海外からの客も増え始めており、インバウンド(訪日外国人)需要の場としての成長も期待する。

 今後はバッグ、財布、帽子といった雑貨アイテムやアクセサリーを強化し、トータルコーディネートが楽しめるブランドに育てる計画だ。レザーとキャンバス生地を組み合わせた、かっちりとしたトートバッグは、端正な見た目が受けて既に人気商品になっているという。

 安藤氏は「期間限定店などを中心に露出を増やし、もっと知名度を上げていきたい。増え始めた海外への販売も強化し、ブランドをさらに成長させる」と意気込む。

強化しているバッグ類


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