マークスタイラー「コトリカ」 デザイン性打ち出し浮上

2019/02/25 06:26 更新


 マークスタイラーの広域型SC向けブランド「コトリカ」は、商品企画をベーシックから同社らしいデザイン物にシフトしたことで売り上げが大きく改善している。レディス、メンズ、キッズ、雑貨を扱っているが、競合ブランドとも差別化しやすくなった。今後は都心寄りのファッションビルも開拓する。

(石井久美子)

 コトリカは17年秋にスタート。SC向けブランドとしては後発だが、会社として空白だった市場を狙った。35歳のニューファミリー層の男女に向け、デニムスタイルを軸としたベーシックなファッションを提案したが、SCに以前からある競合ブランドと商品が同質化してしまい、しばらく伸び悩んでいた。

 そこで18年9月ごろからブランドの方向性を変え、デザイン性やトレンドをはっきり打ち出すようにした。「おしゃれだがコーディネートしやすく、体形カバーもできる」(鈴木政宏第1本部本部長兼SC事業部事業部長)点も重視した。同社らしさも出せるようになった。結果、18年度下期(18年9月~19年2月)の売り上げは前年同期比2.6倍で推移。特にECは3.6倍と大きく伸長している。特にレディスが好調だ。

 19年夏物は、レディスはナチュラルベーシックとエレガンスモードを軸に企画。展示会ではサイドをプリーツ生地に切り替えたワンピースや、ワンピースとニットレギンスのレイヤードスタイルが好評だった。ペーズリー、リネン、オレンジ、ブラウン、レッドなどもポイントだ。ワンピース4500~8500円。メンズはストリートミックスやベーシックモードカジュアルをキーワードに、デニムやカムフラージュ柄、花柄を推す。

 実店舗はイオンレイクタウンkaze、イオンモールむさし村山、ららぽーと横浜、ららぽーと富士見にある。新しい方向性が確立できつつあるため、今後は広域型SCだけでなく、都心や駅型のファッションビル販路も視野に入れる。5月には期間限定店も開く予定だ。

今後は都心のファッションビル販路も開拓する


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