「ギラギラした個性派集団」。現社長の堀松渉が入社したころ、チクマは業界でそう呼ばれていたそうだ。各種ユニフォーム事業はもちろん、環境に配慮した事業の推進、「服育」といった今につながる先進的な取り組みの基礎を築いたのも「ギラギラした先輩たち」。そんな人材が作り上げた社風は、チクマを大きく成長させた原動力だった。
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100周年を祝えず
ところが02年に経営危機に陥る。翌年は創業100周年だったが、記念すべき節目を祝うことはできなかった。堀松は「早期に撤収を決断すべきだったところ、売り上げ規模を何とか維持したいという気持ちが経営陣にあったのだろう」と当時の状況を推察する。03年以降は経営方針・体制が大きく変わり、徹底的に守りの経営に転換する。堀松も役員となった。「生き残るために失敗は許されない」として、〝ギラギラ〟した個性は影を潜め、「それまでのアグレッシブな社風は全部消滅」した。
リーマンショックで計画は遅れたが、14年にようやく復配した。「我慢の11年間だったが、結果的にリスクを最小化しながら利益を最大化する思考を学べた」という。この経験はコロナ下にも生きた。徹底的に費用を圧縮し、無駄を排除して財務内容を磨いた。「筋肉質な財務体質への転換」に手応えを得て、23年に創業120周年を迎えた。
攻めの経営に転換
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