【パリ=松井孝予通信員】シャネルが第1回「シャネル・ネクスト・プライズ」の受賞者を発表した。この賞はアートとカルチャーにおける革新を目指し創設された。リスクを恐れず意欲的に新たなプロジェクトに取り組む才能に賞金を授与し、新たな活動や分野を越えた協業の実現を支援。インキュベーションとしても機能させる。「次に起こること」の一部でありたいと、前衛的なアーティストたちを支援してきたガブリエル・シャネル。そのシャネルのレガシーを深め進化させる本賞には、このガブリエルの願いを込めた名前が付けられた。
本賞は2年ごとに映画からビジュアルアートに至るまで、グローバルに活動する25人の諮問委員会が、匿名でアーティストをノミネートする。初回の審査委員はティルダ・スウィントン、ツァオ・フェイ、デイヴィッド・アジャイ。受賞者は韓国出身の音楽家チョン・ジェイルさん、ロンドン・ベルリンを拠点にするアーティストグループ「ケイケン」、南スーダン出身のゲームデザイナー、ルアル・マイエンさんらをはじめとする映画、ダンス、演劇などの分野で活躍する新鋭10人。受賞者それぞれに使い道が自由な10万ユーロを授与し、今後シャネルが主催するメンターシップやネットワーキングで活動をバックアップしていく。シャネル日本語版ウェブサイトで本賞と受賞者について紹介している。