繊維リサイクルスタートアップの仏カルビオスは、酵素を使ったポリエステル繊維や樹脂のケミカルリサイクル技術の社会実装へ取り組みを広げている。初の量産工場を26年に稼働させるのと並行し、欧州各地からのリサイクル原料調達網を整備。また、中国、トルコ、英国のパートナーとライセンス供与へ向けた協議も進む。
(中村恵生)
分別工程を効率化
カルビオスは酵素を使ったPET(ポリエチレンテレフタレート)の解重合技術で国際特許を持つ。従来の解重合はエチレングリコールと触媒を用い、数百度の高温下で時間をかけて行うため、工程中のエネルギー消費がネックだった。酵素技術でこれらを大幅に抑制できると期待されている。