バーバリー、為替変動で減益

2015/05/25 07:17 更新


 【ロンドン=若月美奈通信員】バーバリーの14年度(15年3月期)決算は売上高25億2300万ポンド、税引き前利益4億5600万ポンドとなった。為替相場の変動の影響を除くと、それぞれ11%増、7%増の増収増益だが、ポンド換算後は売上高8%増、税引前利益1%減。ポンド高が進んだことにより、3800万ポンドの利益が失われた。

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 売り上げに貢献したのは主力商品のトレンチコートとカシミヤのスカーフ。地域別の売上高は米国と欧州・中東・インド・アフリカは2ケタ増となったものの、アジア太平洋地区は1ケタ増で、とりわけ香港の減速が目立った。

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 キャロル・フェアウエザー財務担当重役COO(最高執行責任者)は、「香港の減速は当社に限らずラグジュアリーブランド全体に言える。為替の影響がなければ、紳士、婦人、子供すべて2ケタ増の売り上げと順調に伸びている」と強気の姿勢を示している。

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 もっとも、クリストファー・ベイリーCEO(最高経営責任者)は、「一部の市場で不確実性の高まりが見られる」と語り、新年度の利益の予測も為替変動分を考慮して下方修正したため、株価は5%前後下落した。

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 15年にライセンス契約が終了する日本におけるインポートのグローバルコレクションの売上高は30%増となった。3月にオープンした大阪を加え、直営路面店は5店舗に。百貨店のインショップは3店舗を加えた13店舗になった。新年度には新宿と東京の路面店に加え、5~10店のインショップの開店を計画。子供服のインショップも10店を計画している。

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 総売上高の3%を占めるライセンス事業の売上高の80%が日本で、ロイヤルティー収入は5300万?。既存のライセンス商品と新契約によるブルーレーベルとブラックレーベルのロイヤルティー収入などで2500万?が見込めるものの、ライセンス契約の終了にともない、新年度の全ライセンス事業の売上高は40%減を予測している。



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