レディスアパレルメーカーのバスクはオリジナルブランド「ブランバスク」で、英テキスタイルデザイン会社のイーリー・キシモトと協業する。24年春夏物から始め、年間を通じて商品を打ち出す。「今の日本に元気ある服を出そう」との思いで実施したもので、展示会では好反応だったという。イーリー・キシモトの日本代理店、マッハゴーゴー(東京)でも販売する。
(関麻生衣)
24年春夏は、ブランバスクの人気商品の、パールボタンをアクセントにしたシャツで出す。定番はデニムだが、これをイーリー・キシモトの象徴的なフラッシュ柄や、チェーン柄の生地で仕立てた。税抜き1万8000円。「盛夏物で半袖やドレス、秋から冬にかけてはダウンベストなど、プリント柄が映える服を企画していきたい」と古賀征史社長は話す。
通常の24年春夏物では、ファンを付けたベスト(2万5000円)が注目だ。社内では賛否両論あったというが、「他のアパレル企業がやる前にやろう」と展示会でサンプルを見せた。想定よりも受注があり、「昨今の原材料費の高騰で一品単価が高くなるなか、お客様には持っていないものを提案していかないと響かないと改めて感じた」という。
カーゴパンツ(2万4000円)も推す。男性でもはけるほどのゆったりとしたサイズで、カバーオールとしても着られる仕様にした。
卸先の専門店では、9月は残暑で秋物の初速が鈍かったが、10月以降は気温の低下とともに好調に売れているという。先物買いよりも実需が旺盛で、9月に苦戦したインナーと新たに入荷した羽織りを合わせた提案で巻き返しが図られている。