生分解性素材が注目されている。サステイナブル(持続可能な)への関心の高まりと同時にテーマも多様化し、リサイクル、バイオベースなどと並んで生分解性素材もスポットが当たる。一方、コンポストや製品回収システムが未整備など、本格的な普及へ向けて課題も多く、各社模索が進む。
改質技術で耐久性向上
生分解性素材とは微生物によって分解される素材で、最終的に水と二酸化炭素に完全分解される。一方、石油を原料に作られるこれまでの合成繊維は耐久性に優れる半面、生分解されず環境中で数百年残留してしまうことが問題になっている。
SDGs(持続可能な開発目標)で陸や海の環境保全がテーマとされ、特に近年はマイクロプラスチックや海洋プラスチックごみ問題をきっかけに生分解性素材が注目されるようになった。海洋中は微生物の生息環境が異なるため、土壌生分解性と海洋生分解性を区別する必要があるものの、〝生分解〟というキーワードは市民権を得つつある。
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